媽閣廟 (A-Ma Temple)
中国南部や台湾などで広く信仰されている航海の女神「阿媽(アマ)」を祀ったマカオ最古の中国寺院。
正門、中国式鳥居と、4つのお堂から成り、一つのお寺に異なる神々を祀っていることから、多様な信仰に支えられた中国文化の代表例とされています。正殿が建てられたのが1605年といわれ、現在の4つのお社の構成は1800年代に出来上がったものです。
聖ポール天主堂跡 (Ruins of St. Paul's)
マカオのシンポルとして圧倒的な存在感を誇るここ聖ポール天主堂跡は、教会の前面だけが残る石造りのファサード(正面壁)とその隣に建てられた聖ポール大学の総称です。小高い丘にそびえ立つその姿はまさに荘厳。1602年から1640年にかけ聖母教会(聖ポール教会)として建築され、施工には中国人ほか、長崎から幕府の弾圧を逃れて渡ってきた多くの日本人キリスト教徒も携わりました。
天主教芸術博物館 (Museum of Sacred Art and Crypt)
聖ポール天主堂跡(ファサード)の後方には、日本人やベトナム人殉教者の遺骨が安置してある地下納骨堂と、16世紀から19世紀にかけて作られた、歴史的にも芸術的にも価値の高い宗教芸術の傑作が展示されている天主教芸術博物館があります。博物館には中国・ポルトガル調の美しい十字架のほかにも、多くの礼拝式用の銀製容器、1835年の火災から唯一残った絵画、「聖ミカエル大天使」も展示されています。
旧城壁 (Section of the Old City Walls)
1569年、ポルトガル人の居留が始まった頃に造られた古い城壁。
ポルトガル人は自分達の生活圏を守るために周囲に城壁を築く習慣があり、アフリカやインドなどの植民地でもそれを実践してきました。マカオでは土砂、ワラ、牡蠣の貝殻を混ぜ、木製の枠に流し込んで押し固めた「シュウナンボー」という材料を使い、これを何層にも重ねて城壁が作られました。
ナーチャ廟 (Na Tcha Temple)
1888年に建立された神童ナーチャを祀る小さな中国式寺院。
当時、この地域で疫病が蔓延した際、その厄払いにこの廟が建てられました。 ナーチャは西遊記にも登場するやんちゃな男の子の神様。子どもながら武芸の達人、霊感退治で中国では人気があります。間口は5メートル程度と小さく、奥に子供の姿のナーチャが鎮座しているのが見えます。
聖ドミニコ教会 (聖ドミンゴ教会、St. Dominic's Church)
メキシコのアカプルコから来たドミニコ会スペイン人修道士3人によって1587年に建てられた、木造の簡素な礼拝所がその始まり。現在の教会は1828年に再建されたものといわれます。
コロニアル風バロック様式のファサード(正面外壁)は、クリーム色の壁に純白の漆喰で繊細な装飾が施され、マカオのファサードの中で最も美しいと評判です。
仁慈堂 (Holy House of Mercy)
セナド広場に面するこの美しい純白の建物は、日本や中国を管轄した初代マカオ司教ドン・ベルキオール・カルネイロが1569年にアジア初の慈善福祉施設として設立したもの。西洋医療を取り入れた病院や、孤児院、養老院も備えていたとされています。建物は何度も修復された後、1905年、ネオクラシック様式にマヌエル様式を加えた現在の姿に再建されました。 現在は建物の正面1階が公証役場となっています。
セナド広場 (Senado Square)
古くから街の中心であり、いまもイベントや祝典の開催場所として利用されているマカオを代表する広場。現在はここから聖ポール天主堂跡まで歩行者天国になっていますが、以前はコンクリート敷きでクルマが通り、バス路線が敷かれていました。 1990年代前半にはポルトガル本国から敷石職人を呼び、ポルトガルの石を使って現在のモザイク模様のカルサーダス(石畳)が敷設されました。
マカオタワー (Macau Tower Convention & Entertainment Centre)
南灣湖の埋め立て地域に2001年12月19日にオープンしたマカオの観光タワー、高さ338mの「マカオタワー」。
地上233mの展望台からは、晴れた日なら中国本土、香港を遠く55km先まで見渡せます。ギネス記録にもなっている世界最高位置からのバンジージャンプなどのスカイアトラクションほか、レストランやカフェ、ショップ、映画館などのエンターテイメント施設も充実しています。
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