韓国では初めてのユネスコの“生物圏保存地域”(1982年8月)に指定された雪岳山を一泊二日かけて巡るツアーです。
ソウルを出発後、まず雪岳山国立公園に向かいます。雪岳山はそのふところに一度抱かれたならば誰でも永遠に愛さなくては気がすまないようにさせる山として'絶世の美人'に張り合う山と言われています。竹の子のようにつんつんと尖った峰が雲を突き抜けて聳えている姿や、岩に乗って流れる翡翠のように澄んだ水が、谷間ごとに池を作り滝となって流れている姿を見れば、その言葉が嘘ではないと言う事がわかります。また韓半島の中枢である太白(テベク)山脈の中で最も高い山である雪岳山は、韓国で最も美しい春夏秋冬を見せてくれます。春にはツツジなどのたくさんの花が咲き、夏にはきれいで清潔な渓谷の水が流れ、秋の雪岳祭の期間を前後しての美しい紅葉、そして冬には雪に覆われた雪景色など、全ての季節にその美しさを感じる事ができます。寒溪嶺と弥矢嶺を境界線として東海(日本海)側の外雪岳には、千仏洞(チョンブルトン)渓谷・ウルサン岩・権金城・金剛窟・ビリョン滝、・トワンソン滝など、奇岩の絶壁と大きな滝がたくさんあります。西側の内雪岳には白潭渓谷・水簾洞渓谷・白雲洞渓谷・伽椰洞渓谷などの渓谷があります。
雪岳山の美しさを満喫しながら権金城(クォングムソン)へ向かいます。雪岳山ケーブルカーが通る前のほうに、切り立ったような石山の上にあり、海抜800mの城の頂上には、80段に及ぶ磐石と失了台、放鈴台などがあります。新羅時代に権・金氏の二人の将軍が乱を避けるために積んだという説があり、また高麗時代にはモンゴル軍の侵入時に近隣の村の住民たちがここに城を作り避難したという記録があります。少なくとも高麗末以前から存続した山城であることは間違いありません。
それから神興寺(シンフンサ)へ。神興寺は、新羅真徳女王6年(652年)に慈蔵律師が建て、初めの頃は香城寺と呼ばれていました。その後何回も火に焼け、朝鮮16代インジョ22年(1644年)に霊瑞・蓮玉・恵元の三人の僧侶が同じ夢を見、現在の場所に寺を建てて寺の名前を神の啓示を受けて建てたとして神興寺と名付けました。香城寺址三層石塔がある神興寺は、外雪岳の主寺として最も歴史が深い寺です。
二日目はまず大浦港から始まります。大浦港は東海岸で最も早く活魚乱戦ができたところで規模も最も大きいです。観光漁港で有名になったため大浦港には飽和状態に達するほど船舶が増え、空き空間もないほどに人が多く活気に満ちています。何より大浦港を巡ればあれこれと見どころが多く、漁港に進入するおよそ5百メートルほどの道路両側には、乾物店やと刺身料理店、魚屋などがずっと並んでいます。そして道路の周辺には露天のイカスンデ、焼き海老など変わった食べ物が売られています。水産物デパートと言っても過言ではない大浦港の沸きかえった雰囲気が、楽しい思い出を作ってくれる事でしょう。
その後洛山寺(ナクサンサ)へと向かいます。洛山寺は東海の海岸の絶壁に位置した美しい寺です。3大観音祈祷道場中の一つであり、関東八景の一つとして有名な所です。671年(新羅文武王11)義湘が建て、858年に何回か再建を繰り返し、6・25戦争で消失してしまいました。1953年に再度創建しましたが、去る2005年4月に雪岳山一帯の火災によって、数多くの文化財と宝物、そして貴重な建物がほとんど燃えてしまいました。現在は復元事業が活発に進行している洛山寺ですが、焼けずに残った数カ所だけを廻ってみても充分に立派な教育の現場に間違いはありません。義湘台(関東八景の一つ)、海中磐石上に建てられた紅蓮庵、そして高さ16mの東洋最大石仏の海水観音像などが変らず美しさを誇っています。特に日の出の名所の義湘台と紅蓮庵などは、四季の日の出を鑑賞しようとする旅行客が絶えないところです。
最後に洛山海水浴場を訪ねます。襄陽(ヤンヤン)は我が国を代表する観光地で、東には東海(日本海)、西には太白山脈に挟まれ、花こう岩がかもしだす雄壮で多彩な各種の奇岩絶壁の上には南雪岳が見え、広大な風景を成し遂げます。また周辺に汚染源がなく、きれいで冷たい水質を維持しており、清潔で美しい砂の海水浴場が、40kmの長い海岸線に沿って続いています。美しい雪岳山を後にしてソウルまで戻り、ピックアップしたホテルで解散となります。