祈年殿(きねんでん)
天壇の北半部にある。天壇を代表する建築。皇帝が毎年豊作を祈った場所である。三層の青の瑠璃瓦と屋根は見事である。青い空をバックにした青の色も美しい。屋根の丸さも美しい。最上層の円錐形も美しい。
「天への祈り」を最大限に表現できた建築といえよう。 高さ38メートル、直径30メートル。内部には中央に四季を表す四本の柱、その外側にそれぞれ十二か月と十二時辰を表わす柱が十二本ずつ同心円をなして建つ。屋根を支えているのはこの二十八本の柱だけで、ほかには梁も釘も使われていない。
天壇
崇文区の正陽門外、永定門内大街の東側にある。皇帝が、文字通り天に五穀豊穣を祈る場所であった。明の永楽18年(1420)の築造で、初めは天地壇といったが、嘉靖9年(1530)に四郊分祀の制度が定められ、「月壇」「日壇」「地壇」が建設されたため、天壇と改称し、清の乾隆・光緒両年に改修を行った。全体の構成は、天円地方(天は丸く、地は四角い)という思想に基づき、北側を丸く、南側を四角く造ってある。
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