明の十三陵・定陵
北京市街から西北へ約40キロ、天寿山麓の円形の小盆地にある。 長陵(明成祖永楽帝)献陵(仁宗)、景陵(宣宗)、裕陵(英宗)、茂陵(憲宗)、泰陵(孝宗)、康陵(武宗)、永陵(世宗嘉靖帝)、昭陵(穆宗)、定陵(神宗万暦帝)、慶陵(光宗)、徳陵(熹宗)、思陵(毅宗崇禎帝)という明朝十三人の皇帝の陵墓があり、明十三陵と総称する。敷地の大小と造りの精粗に違があるものの、建物の配置と様式は基本的には同じで、前方後円形をなす。地上の建造物の雄大なことで長陵、地下宮殿が発掘されたことで定陵が有名である。 明朝第十四代万暦帝と二人の皇后(孝端と孝靖)の合葬墓。発掘は1956年に開始され、一年余りをかけ地下27メートルに地下宮殿入り口の金剛壁が発見された。内部はすべて石造りのアーチ構造で、前、中、後、左、右の5つの玄室からなる。中でも後殿は最も重要な部分で三人の棺が安置されていた。棺の周囲には2000点に上る副葬品を納めていた朱塗りの木箱が置かれており、その中でも皇帝の金冠と皇后の鳳冠は豪華である。
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