西安市内を囲むレンガの城壁は、隋・唐の長安城皇城の基礎の上に、1370年(明代)から8年かけてレンガを積み重ねて築いたものである。中国の中世後期の代表的な城壁のひとつであるが 面積は唐の時代の9分の1に縮小されている。現在中国で完全に残る唯一の城壁で、東西南北に城門が設けられている。現在の城壁は、1983年からの修復を含む三回の大修復と、数え切れない小規模な修復がほどこされた。中心線の全長は約13.8キロ、高さは約12メートル、平均幅は約13メートルである。
世界を見回しても、西安のものほど完全な形で保存・修復されてきた城壁はない。市民はいま、城壁や城壁をぐるっと取り囲む環城公園と、切っても切れない生活をしている。