鳳亭寺(ボンジョンサ)
境内の極楽殿(国宝第15号)は韓国に残る木造建物の中で最も古く、さらに朝鮮時代に建てられた大雄殿(国宝第311号)と華厳講堂(宝物第448号)、古今堂(宝物第449号)、そして高麗時代の代表的な三重石塔など多くの文化財が残されています。1999年に訪韓したイギリスのエリザベス女王は鳳停寺を訪問し、「美しい寺院」と称えつつ「今日の訪問は長く記憶に残るだろう」と感想を述べ、芳名録に「静かな山寺、鳳停寺で韓国の春を迎える」というメッセージを残しました。
鶴峯宗宅(ハッボンジョンテッ)
この古宅は、朝鮮時代の儒学者である金誠一(号:鶴峯、1538~1593年)先生の本家であります。鶴峯は李滉(号:退渓)の弟子として性理学を継承した人物です。内部の雲章閣(ウンジャンカク)には、先生が使用していた数多くの遺物と遺跡を保管、展示しています。
河回村(ハフェマウル)
安東市豊山面に位置する河回村(ハフェマウル・重要民俗資料第122号)は、土塀をめぐらせた両班の屋敷と、ワラ葺屋根の小さな家々が立ち並ぶ民俗村であります。洛東江のほとりに古くから開けた村で、特に今から300~500年前の朝鮮時代の両班の伝統的家屋が保存され、村全体が重要民俗資料に指定されています。河回村は洛東江が村を'S’字型に取り囲むように流れているため、村の名前を水が回って流れる村(別名:ムルトリドン)ということから河回村と名付けられました。
河回村仮面劇(河回別神グッ仮面ノリ)
河回村に伝承される仮面劇(河回別神グッ仮面ノリ)は、昔から旧正月の祭祀の際に村の豊饒や厄払い、そして村の安寧を願って行われる伝統劇であります。現存するタル(仮面)が12世紀(高麗時代中期)頃の作品であることから国宝に指定されてあり、韓国古来の姿を色濃くとどめる優れた伝統芸術を継承していますこの仮面劇は、両班(貴族)階級をこき下ろすような諷刺と事実描写が独特で人々の笑いをとるような滑稽な内容になっているのが特徴。河回別神グッ仮面ノリは、韓国の重要無形文化財69号に指定され、現在は3月から11月にかけ、河回村の特設公演場で無料の仮面劇を行っています。
屏山書院(ビョンサンソウォン)
屏山書院は、朝鮮中期儒学者の柳成龍先生が豊山邑にあった豊山柳氏の教育機関である豊岳書堂を1572年に現在の位置に移してきて建てた書院であります。屏山書院は自然が美しく、書院の前には洛東江が流れ、その向こうの山はまるで屏風のように書院を囲んでいます。韓国で一番美しい書院建築として評価されています。
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