媽閣廟 (A-Ma Temple)
中国南部や台湾などで広く信仰されている航海の女神「阿媽(アマ)」を祀ったマカオ最古の中国寺院。
正門、中国式鳥居と、4つのお堂から成り、一つのお寺に異なる神々を祀っていることから、多様な信仰に支えられた中国文化の代表例とされています。正殿が建てられたのが1605年といわれ、現在の4つのお社の構成は1800年代に出来上がったものです。
リラウ広場 (Lilau Square)
初期にマカオを訪れたポルトガル人たちは、ペンニャの丘から湧き出る貴重な天然の泉があるこの地を定住地に選んだのでした。 現在は整備され昔の面影はありませんが、広場右奥にある壁の2つの口からは水が流れ続け、かつての水源の存在を今に伝えています。周囲は坂あり路地あり、中国や南欧風のこじんまりした家ありで、どこか懐かしい雰囲気が漂います。
聖ローレンス教会 (St. Lawrence's church)
聖ラザロ教会と同じ時期に建てられたマカオ初期の教会のひとつで、1569年頃にイエズス会によって建立されました。当初は木造でしたが、1846年、マカオ生まれのポルトガル人ホセ・トーマス・アキノの設計により、石造りで威厳のある現在の規模で再建されました。当時ヨーロッパで流行っていたネオクラシック様式に、わずかにバロック調の香りを残しています。
聖ヨセフ修道院及び聖堂 (St. Joseph's Seminary and Church)
イエズス会アジア布教の宣教師育成所として1728年に造られた修道院が始まりで、1758年に聖堂が併設され現在に至っています。ユネスコ2001年発行の「バロック建築世界地図」にも掲載される、聖ポール天主堂跡と並ぶ中国バロック建築の代表例。その独特のドーム型の屋根は、かつてマカオ半島のランドマークの一つでした。また音響効果が素晴らしく、マカオ有数のコンサート会場としても知られています。
ドン・ペドロ5世劇場 (Dom Pedro V Theatre)
1860年、マカオ在住のポルトガル人による東洋初の男性専用社交クラブ「マカオ・クラブ」が開設した娯楽施設で、中国初のヨーロッパ式劇場(オペラハウス)です。 建物はネオクラシック様式で、正面から見るとイオニア式の円柱が印象的です。記念行事やセレモニーなどポルトガル人社会を象徴する活動場所であり、コンサートやオペラも上演されていました。残念ながら通常は入場できません。
聖オーガスティン教会 (St. Augustine's Church)
フィリピンからやってきたスペインの聖オーガスティン修道会が、質素な木造の修道院を建てたことにはじまります。その後ポルトガル人に引き渡され、現在位置に移動し、1591年に付属教会が建てられました。毎年一度、大理石造りの中央祭壇のそばに祀られている、十字架を背負った受難のキリスト像を男性信者がかついでセナド広場に近い大堂まで移動するのが、マカオで最も有名な宗教行事「パッソス聖体行列」です。
民政総署 (Leal Senado Building)
セナド広場に面して建つ政府機関で、清掃や文化活動、運転免許や飲食店の営業許可など市民生活に直結した行政事務を行う建物です。16世紀末、最初に建てられたのは中国様式でしたが、1784年にいまの南欧スタイルに再建されました。外観はネオクラシック様式にポルトガルらしさを漂わせています。壁、レイアウト、裏庭に至るまで当時のまま残されており、2階部分には議事室と一般公開している図書館があります。
セナド広場 (Senado Square)
古くから街の中心であり、いまもイベントや祝典の開催場所として利用されているマカオを代表する広場。現在はここから聖ポール天主堂跡まで歩行者天国になっていますが、以前はコンクリート敷きでクルマが通り、バス路線が敷かれていました。 1990年代前半にはポルトガル本国から敷石職人を呼び、ポルトガルの石を使って現在のモザイク模様のカルサーダス(石畳)が敷設されました。
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