始皇帝陵から東へ1.5キロの地点に、世界八番目の不思議とも呼ばれる兵馬俑坑があります。1974年3月、かんばつに窮した地元農民が井戸を掘り始めたところ、二、三メートル掘ると変わった陶器の破片が見つかりました。考古学者の鑑定により、ここに始皇帝の地下近衛軍団が配置されていることが初めてわかりました。この偶然の発見によって、地下に二千年もの間、眠っていた世界を驚愕させる兵馬俑が日の目を見ました。東西約210m、南北約60mの広大な広さのところに、兵士と馬の実物大の陶器が並べられ、陶俑・陶馬の総計は8000体以上と推定されています。1号坑のほかに、2号坑・3号坑も発見されており、全体でどれほどの数になるか判かっていません。秦の始皇帝陵の一部として1987年、世界遺産(文化遺産)に登録されました。